1: しじみ ★ 2018/07/22(日) 19:44:21.91 ID:CAP_USER
■脅威が増すスペース・デブリ - 宇宙のゴミ問題のいま
地球のまわりを回る、無数の「スペース・デブリ」(宇宙ゴミ)。
日本ではSF作品『プラネテス』や映画『ゼロ・グラビティ』の影響もあっておなじみのこの問題は、
最悪の場合、人類が宇宙に出ていくことすらできなくなる危険性をはらんでいる。
この脅威に対して、少しずつではあるものの対策が進みつつある。
そして、その大きな有効打となりうる「デブリ除去」も実現のきざしが見えつつあり、
2018年4月には欧州が開発した試験衛星「リムーヴデブリ」が打ち上げられた。
しかし、この宇宙のゴミ問題を解決するためには、まだ課題もある。
■スペース・デブリ問題のいま
1957年に世界初の人工衛星「スプートニク」が打ち上げられて以来、人類はこれまでに約8000機の衛星を打ち上げてきた。
そのうち、現在も稼働している衛星は1500機ほどとされる。
しかし、これは現在軌道上にある衛星が1500機、という意味ではない。
古くなって大気圏に落下したり、宇宙船のように地球に返ってきた衛星はあるものの、機能を停止したものも含めると、
5000機近い衛星が地球を回っている。
そして、地球を回っている物体はそれだけではない。人工衛星を打ち上げるときには、ロケットの機体や搭載機器のカバーなど、
余計なものも軌道に乗ってしまう。また、衛星が爆発・分解したり、衛星同士が衝突したり、
衛星を破壊する実験をおこなったりしたことで、数多くの破片も生み出されている。
こうした機能を停止した衛星や、打ち上げ時に発生した部品、新たに発生した破片などのゴミのことを、文字どおり宇宙ゴミ、
「スペース・デブリ」と呼ぶ。
現在、軌道上にある物体の多くは、米空軍の18 SPCS(18 Space Control Squadron)という組織が、
世界各地に設置したレーダーや望遠鏡を使って追跡している。同隊によると、2018年4月現在、約1万8922個の物体を追跡している。
約2万個という数でも驚きだが、しかしこの数はあくまで、追跡できるものに限ったものである。
18 SPCSは低軌道で約10cm以上、静止軌道で約1m以上の物体を追跡することができるが、
当然それよりも小さな物体も数多く存在する。米国航空宇宙局(NASA)などの推計によれば、1cm以上の物体は50~70万個、
1mm以上のものだと1億個以上存在すると考えられている。
こうした小さなデブリも、それぞれ地球のまわりを秒速数kmという高速で飛んでいる。
もし衛星と衝突すれば、機能停止どころか、新たに破片を生み出すことになり、あるいはデブリ同士が衝突しても、
やはり新たに細かな破片が生まれる。
もちろんデブリの中には大気圏に落下していくものもあるが、長い間残り続けるものも多く、その間になにかと衝突するなどし、
新たなデブリを生み出す発生源にもなる。ある研究では、大気圏に落ちて軌道からなくなるデブリの数よりも、
新たに生み出されるデブリのほうが多いとされ、今後もその数は増加していくと予測されている。
さらにある研究では、デブリが衝突して新たにデブリが生まれ、さらにそのデブリがまた別のデブリに衝突し……と、
デブリが"自己増殖"し続ける可能性も指摘されている。これを「ケスラー・シンドローム」と呼ぶ。
これはあくまで最悪のケースを考えた場合であり、計算に使うモデルや、そもそもの前提となるデブリの推定数などによって、
こうしたことは起きない、起こる可能性は低い、とする研究結果もある。
だが、もしかしたら将来、地球がデブリに取り囲まれ、人や衛星を宇宙へ気軽に飛ばせなくなる可能性は十分にありうる。
続きはソースで
欧州が打ち上げたデブリ除去の試験衛星「リムーヴデブリ」の想像図
地球低軌道にあるデブリの想像図。
静止軌道やその周辺にあるデブリの想像図
マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20180706-659876/
【【宇宙開発】欧州、「宇宙ゴミ除去衛星」を打ち上げ - デブリ問題の現状と課題 】の続きを読む
地球のまわりを回る、無数の「スペース・デブリ」(宇宙ゴミ)。
日本ではSF作品『プラネテス』や映画『ゼロ・グラビティ』の影響もあっておなじみのこの問題は、
最悪の場合、人類が宇宙に出ていくことすらできなくなる危険性をはらんでいる。
この脅威に対して、少しずつではあるものの対策が進みつつある。
そして、その大きな有効打となりうる「デブリ除去」も実現のきざしが見えつつあり、
2018年4月には欧州が開発した試験衛星「リムーヴデブリ」が打ち上げられた。
しかし、この宇宙のゴミ問題を解決するためには、まだ課題もある。
■スペース・デブリ問題のいま
1957年に世界初の人工衛星「スプートニク」が打ち上げられて以来、人類はこれまでに約8000機の衛星を打ち上げてきた。
そのうち、現在も稼働している衛星は1500機ほどとされる。
しかし、これは現在軌道上にある衛星が1500機、という意味ではない。
古くなって大気圏に落下したり、宇宙船のように地球に返ってきた衛星はあるものの、機能を停止したものも含めると、
5000機近い衛星が地球を回っている。
そして、地球を回っている物体はそれだけではない。人工衛星を打ち上げるときには、ロケットの機体や搭載機器のカバーなど、
余計なものも軌道に乗ってしまう。また、衛星が爆発・分解したり、衛星同士が衝突したり、
衛星を破壊する実験をおこなったりしたことで、数多くの破片も生み出されている。
こうした機能を停止した衛星や、打ち上げ時に発生した部品、新たに発生した破片などのゴミのことを、文字どおり宇宙ゴミ、
「スペース・デブリ」と呼ぶ。
現在、軌道上にある物体の多くは、米空軍の18 SPCS(18 Space Control Squadron)という組織が、
世界各地に設置したレーダーや望遠鏡を使って追跡している。同隊によると、2018年4月現在、約1万8922個の物体を追跡している。
約2万個という数でも驚きだが、しかしこの数はあくまで、追跡できるものに限ったものである。
18 SPCSは低軌道で約10cm以上、静止軌道で約1m以上の物体を追跡することができるが、
当然それよりも小さな物体も数多く存在する。米国航空宇宙局(NASA)などの推計によれば、1cm以上の物体は50~70万個、
1mm以上のものだと1億個以上存在すると考えられている。
こうした小さなデブリも、それぞれ地球のまわりを秒速数kmという高速で飛んでいる。
もし衛星と衝突すれば、機能停止どころか、新たに破片を生み出すことになり、あるいはデブリ同士が衝突しても、
やはり新たに細かな破片が生まれる。
もちろんデブリの中には大気圏に落下していくものもあるが、長い間残り続けるものも多く、その間になにかと衝突するなどし、
新たなデブリを生み出す発生源にもなる。ある研究では、大気圏に落ちて軌道からなくなるデブリの数よりも、
新たに生み出されるデブリのほうが多いとされ、今後もその数は増加していくと予測されている。
さらにある研究では、デブリが衝突して新たにデブリが生まれ、さらにそのデブリがまた別のデブリに衝突し……と、
デブリが"自己増殖"し続ける可能性も指摘されている。これを「ケスラー・シンドローム」と呼ぶ。
これはあくまで最悪のケースを考えた場合であり、計算に使うモデルや、そもそもの前提となるデブリの推定数などによって、
こうしたことは起きない、起こる可能性は低い、とする研究結果もある。
だが、もしかしたら将来、地球がデブリに取り囲まれ、人や衛星を宇宙へ気軽に飛ばせなくなる可能性は十分にありうる。
続きはソースで
欧州が打ち上げたデブリ除去の試験衛星「リムーヴデブリ」の想像図
地球低軌道にあるデブリの想像図。
静止軌道やその周辺にあるデブリの想像図
マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20180706-659876/