1: しじみ ★ 2018/09/20(木) 11:17:38.94 ID:CAP_USER
大竹遼河 農学研究科修士課程学生、土畑重人 同助教は、昆虫のアズキゾウムシが産卵するときに他個体の産卵の有無を参照し、アズキゾウムシにとって魅力的な産卵場所が与えられた状況ではすでに卵がある場所を避ける一方、魅力的な産卵場所がない状況ではすでに卵がある場所を選んで産卵するという現象を発見しました。

 本研究成果は、2018年8月30日に、ドイツの国際学術誌「Animal Cognition」のオンライン版に掲載されました。

■研究手法・成果
アズキゾウムシのメス成虫は、飼育環境ではアズキの豆粒の表面に1個ずつ産卵しますが、産卵すべき場所の選定には表面の曲率とアズキの匂いを用いていることが知られています。この性質を利用して、豆粒の代わりに同じ大きさのガラス玉の表面にも産卵させることができます。また、他の研究者によるこれまでの研究から、かれらはすでに卵が存在する豆粒の表面には産卵を避けるということも知られてきました。

研究グループのひとり、大竹は、よく洗浄したガラス玉の表面に卵を産ませるときには、かれらは他の卵の存在を避けず、むしろそれを選り好んで産卵しているということに気づきました。これは従来知られてきたアズキゾウムシの行動とは全く異なるため、私たちはこの行動をより詳細に調べてみることにしました。



まず、シャーレの中にアズキ1粒とガラス玉1粒とを並べ、交尾済みで産卵経験のないアズキゾウムシのメス1頭を導入してどちらの表面に産卵するかを1時間観察しました。その結果、卵はアズキのほうに多く産みつけられ、メスは産卵に際して環境情報 (産卵対象)に選り好みがあることが確認されました。次に、シャーレの中にアズキ4粒を並べ、うち1粒はあらかじめ他のメスに卵を産ませておいたものにしました。同じようにメス1頭を導入したところ、メスは卵のない残り3粒のアズキのほうに多く産卵しました。ここまでは今までの研究の再現実験です。

アズキの代わりに、ほぼ同じ大きさでよく洗浄したガラス玉を4粒並べ、うち1粒をアズキのときと同様にあらかじめ他のメスに産卵させておいたものにしました。すると、メスはすでに卵のある1粒に集中的に産卵しました。すなわち、アズキゾウムシのメスは環境情報の好き嫌いに応じて社会情報である他者卵への行動を一変させたのです。これは非常に興味深い発見でしたが、ガラス玉という人工物を産卵対象として使用している副作用がアズキゾウムシに現れた結果である可能性を排除する必要がありました。そこで、ガラス玉にアズキの水出し汁を塗布したものをメスに提示する実験も行いました。その結果、メスはアズキを与えられたときと同様に、洗浄したガラス玉よりも塗布済みガラス玉を産卵対象として選好し、さらに他メスがすでに産卵した塗布済みガラス玉への産卵を避けることがわかりました。

今回の研究結果は、アズキゾウムシのメス成虫が、産卵対象という環境情報に応じて、他のメスが産んだ卵の存在という社会情報に対する行動を変化させたということを意味しています。さらに、環境情報の違い (アズキとガラス玉)は、かれらの産卵対象への選好性の強弱と対応しています。従ってかれらは、産卵対象として満足な環境が与えられれば、他のメスが産んだ卵のない産卵場所を探すという 「革新的な」行動をとり、満足な環境が与えられなかった場合には、他のメスと同じ場所に産卵するという 「模倣的な」行動をとる、ということができます。

この行動の変化には、アズキゾウムシの生存や繁殖にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。「革新的な」行動には、自分の子が他のメスの子と餌をめぐって競争しなくてもよくなるというメリットがあります。いっぽう、「模倣的な」行動には、短い一生の中でみずから試行錯誤をしなくてもよいことや、環境情報が劣化しやすい (豆の匂いが失われやすい)場合でも、他者の産卵を参照することにより好ましい資源にありつけること、といったメリットが考えられます。洗浄したガラス玉という、不満足な産卵資源だけしか与えられていない環境は、アズキゾウムシにとって模倣のメリットが資源競争のコストを上回る状況に対応しているのかもしれません。

■アズキ(左)、ガラス玉(右)の表面に産卵しようとしているアズキゾウムシのメス
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続きはソースで 
https://research-er.jp/articles/view/73719
4: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/20(木) 11:55:13.28 ID:xNwXwqFt
研究者からのコメント
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/180830_1.html

ラーメン激戦区に行ったとき、ガラガラの店と行列のできている店があったとして、みなさんは入る店をどのようにして選ぶでしょうか。
行列ができている店は有名店なのかもしれませんが、待ち時間も長そうです。もしも、すべての店がミシュランの三つ星だったらどうでしょうか。

今回の研究結果は、私たちと同じ動物の一員でありつつ、生きかたの全く異なる昆虫、アズキゾウムシが、同じような意思決定の問題に直面したときに出した答えです。
彼らは今回みられたような柔軟な意思決定を、自然界での長い進化の過程で身につけてきたものと考えられます。
今後は、その進化の過程がどのようなものであったかを明らかにしていきたいと考えています。

5: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/20(木) 14:29:04.09 ID:c+1xJtqi
で?それが何の役に立つの?

10: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/23(日) 03:37:13.36 ID:mqEIQAEU
>>5
害虫駆除

小豆に似せたガラス玉に産卵させる様に、
ダミーの産卵場所を用意する事で害虫の被害を防げる可能性がある

12: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/23(日) 20:24:18.97 ID:qYkX+S6Q
>>10
無理。正常産卵のほうが圧倒的に多いからね

6: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/20(木) 14:50:56.66 ID:MDROx2wE
短くいえば、幼虫の食べ物のアズキの場合は幼虫にとって
別々に育つようにさせて、食べ物がない場合は
みんなで育つようにしようとゾウムシは考えるということか 

7: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/20(木) 20:33:27.31 ID:L/RCMcDC
この仲間って昔、本が出てなかったかなあ 

マメに幾つも産卵したり、1つしか産卵しなかったり

あるいは1つの個体が、1つの豆に1つしか生まなかったり幾つも生んだり

あるいは、マメに複数個体の幼虫がいる場合に共存できるものと
出会った時に有利なポジションを取った個体が噛み殺してしまうものとがいる

小さなスズメノエンドウの場合には激しい争いが起こる
ソラマメなら複数個体が余裕で共存

8: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/20(木) 22:50:08.19 ID:ovbFQZF0
いじめやん

9: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2018/09/21(金) 12:29:47.44 ID:UA4VmB/Y
イノベーションは資金に恵まれたところで初めて起こることで、金がないとみんな他人の真似に終始してしまう、ってことだな。まぁ、虫の話ではあるけど。