博士ニートまとめ

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    カテゴリ:科学 > 脳科学

    1: しじみ ★ 2019/02/20(水) 16:17:47.94 ID:CAP_USER
    マウスの脳を使った実験で、脳の組織が切断されていても1つのニューロンから別のニューロンへ、ワイヤレスに接続できる可能性が示されました。これまでに確認されていない全く新しい方法で脳がコミュニケーションを取っていると研究者はみています。

    Slow periodic activity in the longitudinal hippocampal slice can self‐propagate non‐synaptically by a mechanism consistent with ephaptic coupling - Chiang - 2019 - The Journal of Physiology - Wiley Online Library
    https://physoc.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1113/JP276904

    Discovering a new form of communication in the brain The Daily
    https://thedaily.case.edu/discovering-a-new-form-of-communication-in-the-brain/

    Neuroscientists Say They've Found an Entirely New Form of Neural Communication
    https://www.sciencealert.com/neuroscientists-say-they-ve-found-an-entirely-new-form-of-neural-communication

    これまで、ニューロンは「シナプス伝達」「軸索輸送」「ギャップ結合」という3つの方法でコミュニケーションを取っていると考えられてきました。一方、科学者たちは多くのニューロンが一斉に発火すると弱い電場が発生することを脳波測定で観察してきましたが、この活動は非常に小さいため神経活動にはあまり影響しないと考えられてきました。しかし、医用生体工学の研究を行うDominique Durand教授らは、電場によって脳がこれまで知られていなかった方法でコミュニケーションを取っている可能性を示しました。

    「私たちはまだ、この発見の『だから何?』という部分を理解していません。しかし、これは脳における全く新しいコミュニケーションの方法であるという事実にとても興奮しています」とDurand氏は述べています。

    Durand氏らの研究チームが行ったのはin vitro、つまり試験管内などの条件下で行う実験です。マウスの頭部から抽出した海馬をスライスして脳波を観察したところ、ゆっくりした脳波の周期的活動が電場を発生させていたとのこと。この電場は隣接する細胞を次々に活性化させ、シナプスを介した化学物質の伝送やギャップ結合を行わない神経系のコミュニケーションを構築していたそうです。

    驚くべきことは、脳の組織が切断されていてもこのコミュニケーションが成立するということ。スライスされた2つの脳の断片を物理的に隣接させた状態で置いていても、電場はニューロンを活性化させたそうです。「2つにスライスされた組織は再びくっつけられましたが、顕微鏡で観察したところ、そこには明かな隙間がありました」と研究者は述べています。

    Durand氏らの発表した研究結果は、一般人にはにわかには信じられない内容ですが、The Journal of Physiologyの審査委員会も同じで「論文を掲載するためにはもう一度実験を完了させる必要がある」と述べたそうです。Durand氏らは審査委員会に従い慎重に実験を繰り返しましたが、やはり、結論は同じでした。

    眠っている人間の海馬や大脳皮質でも脳波が比較的ゆっくりになりますが、なぜこのようなことが起こるのかは今だにはっきりしていません。Durand氏は「このような脳波は長年知られてきましたが、誰もその機能について正確に知らず、それらが自発的に伝播するとは考えていませんでした」「私は海馬という脳の小さな一部分を40年にわたって研究してきましたが、今回の発見は驚くべきものです」と語っています。マウスの脳で確認された新しい形のコミュニケーションが人間の脳でも同様に行われているのかどうかを理解するには、今後多くの研究が必要ですが、同様のコミュニケーションが人間の脳でも発見される可能性はあると研究者はみています。

    GIGAZINE
    https://gigazine.net/news/20190220-discovering-new-form-brain-communication/
    【【脳神経学】脳は組織が切断されていてもワイヤレスで接続する可能性がある】の続きを読む

    1: しじみ ★ 2019/02/23(土) 11:48:19.54 ID:CAP_USER
    誰も脳の配線図を理解していなかったが、コネクトームと呼ばれる脳の構造を代数的位相幾何学で理解できることが判明した。

    人間のコネクトーム(白質の構造で基本的には脳の配線図といってよい)は、脳の異なる部分間をつなぐリンクのネットワークだ。リンクは、灰白質を構成する神経細胞体を接続する神経細胞「軸索」の突起の束である脳の白質によって図式化する。

    脳に関する従来の見解では、灰白質が主に情報処理や認知に関与し、白質は脳の異なる部分間で情報を送信している、とされてきた。

    白質の構造はあまり理解されてないが、いくつかの高度なプロジェクトによる研究で、コネクトームは当初考えられていたよりもずっと複雑だとわかってきた。人間の脳には、1014のシナプス結合で接続された1010ものニューロンがある。リンク同士の接続を図式化するのはもともと難しい上に、ネットワーク構造が画像解像度に依存するので、さらに難しくなっている。

    構造を研究することで、白質は学習や脳の活動調整で重要な役割を果たしている証拠も出てきた。しかし、この役割が構造にどう結び付いているかは正確にはわからない。
    https://www.technologyreview.jp/wp-content/uploads/sites/2/2016/08/neural-cycles.jpg

    したがって、白質の構造をさまざまなスケールで理解することは神経科学の大きな課題である一方、適切な数学的ツールの欠如が、研究の進展を妨げていた。

    しかし今日、この状況は代数的位相幾何学のおかげで変わろうとしている。神経学の研究者が徐々にだが初めて、代数的位相幾何学の価値を理解し始めている。従来、代数的位相幾何学は、空間や形状を分類するための「数学的な探求」だったが、ペンシルベニア大学のアン・サイズモア研究員(準計算機生物学者)などによるチームは、代数的位相幾何学がどのようにコネクトームの理解に革命をもたらすかを示した。

    学問的探求において、代数的位相幾何学者は、異なるスケールで位相空間での対称性を見つけるという、試練を設定する。

    数学において、対称性とは、視点を変更しても不変であることだ。たとえば正方形は90度回転しても形状が変わらない。これが対称性のひとつのタイプだ。

    中でも、コネクトームを理解する上では、さまざまなスケールでも対称性を保つ数学的構造「永続的な相同性」の探求が重要だとわかってきた。

    神経学者は、特定の認知機能は、脳全体に分散されているさまざまな神経ノードを利用することにずっと気付いていた。コネクトームプロジェクトの中心的な疑問の1つは、これらのノードが白質でどう接続されているかだ。

    神経学者が白質繊維を研究する方法は、繊維の長さに沿って、どう水を拡散するかを観察することだ。拡散経路は、「拡散スペクトルイメージング」によって明らかにでき、白質の構造を理解できる。

    詳細に調べるため、サイズモア研究員は8人の健康な成人の脳を測定した。これにより、すべての脳に同じ構造を探せた。チームは特に、聴覚系や視覚系、接触、圧力、疼痛に関する体性感覚システムなど、認知システムに関わる脳の83の異なる領域間のリンクを観察した。

    こうして配線図を構築したサイズモア研究者のチームは、構造の研究に代数的位相幾何学の手法を適用することで、いくつかの重要な洞察が生まれた。

    まず特定のノードのグループは、グループ内の各ノードが他のすべてのノードに接続された「すべての対全接続している」状態でクリークと呼ばれる構造を形成していることが明らかになった。認知システムのすべては、異なる数のノードを含むのクリークで構成されている。

    しかし、分析により、もうひとつの重要な位相構造のグループが明らかになった。この位相構造は「サイクル」と呼ばれる閉じたループで、最初のノードが次のノードに接続し、その次のノードがまた次のノードに接続していき、最後のノードは最初のノードに接続してサイクルが閉じている。

    サイクルによって、脳の周りに情報を伝える神経回路が形成され、フィードバックループが、おそらく記憶の形成と動作の制御に作用する。サイズモア研究員は、この分析が、異なるサイズのサイクルの広い範囲を明らかにしたという。

    クリークは、大脳皮質のような脳の特定の部分内に存在する傾向があるが、サイクルは、異なる機能を持つ大きく異なる領域を連結しながら、さまざまな領域にまたがって存在する。


    https://www.technologyreview.jp/s/6971/how-the-mathematics-of-algebraic-topology-is-revolutionizing-brain-science/
    続く)
    【【数学/脳科学】コネクトーム:脳の構造を代数的位相幾何学で理解できることが判明 】の続きを読む

    1: しじみ ★ 2019/02/16(土) 13:27:06.81 ID:CAP_USER
    冬にぬくぬくした部屋で食べるアイスクリームは格別ですが、アイスクリームやかき氷などを勢いよく食べた後にキーンと頭が痛くなる「アイスクリーム頭痛」は、実は医学的に使われている用語。このアイスクリーム頭痛はなぜ起こるのか?ということについて、タフツ医療センターの神経科学者で頭痛の専門家でもあるStephanie Goldberg氏が解説しています。

    What Is Brain Freeze?
    https://www.livescience.com/64131-brain-freeze.html

    アイスクリーム頭痛は正式にいうと「Cold stimulus headache(寒冷刺激による頭痛)」で、性別や年齢を問わず、冷たいものを食べた人が多く経験する症状のことを指します。医学的には、なぜアイスクリーム頭痛が起こるのかは明かされていません。アイスクリーム頭痛のトリガーとなるのは「温度」であり、「冷たいものを急いで食べる」といった内部トリガーだけでなく、極寒の外へ帽子なしで出かけるといった外部トリガーによってでも頭痛は発生します。極端に冷たい食べ物や空気が口蓋あるいは喉の奥にあたると、温度に敏感なこれらの部分の血管や刺激されることになるためです。

    2012年に発表された小規模な研究では、アイルランド国立大学ゴールウェイ校とハーバード大学医学部の研究者らが、13人の被験者に対して意図的にアイスクリーム頭痛を起こして体の変化を観察しました。この実験では、被験者の目の裏、脳の中央に位置する前大脳動脈の血流が突然増加することが示されており、これがアイスクリーム頭痛の原因ではないかと考えられました。増加した血流をコントロールしようと血管が収縮するために痛みが発生する可能性があるわけです。

    「脳は体の中で最も重要な器官の1つで、常に動く必要のあるものです。温度に対して非常に敏感な脳は、血管を拡張することで組織の中に血液を入れ、温度を保とうとしているのだと考えられます」とハーバード大学医学部のJorge Serrador氏は述べています。血液の流入自体はアイスクリーム頭痛を説明するものではないのですが、頭蓋骨内が圧迫されることで痛みが誘発される可能性があるそうです。そして脳に対する圧が増し温度が上がると、それが危険なレベルに達しないように血管が収縮して圧を小さくしようとするのだと研究者は考えています。

    また、別の仮説として、脳神経の1つである三叉神経が寒冷な刺激によって活性化させられる可能性も考えられています。三叉神経が活性化すると頭の中にある血管が瞬間的に収縮し、その後拡張します。この結果、痛みが起こることも考えられるとGoldberg氏は述べています。寒冷刺激がなくなると血管は通常のサイズに戻るため痛みは消え去ります。いずれにせよ頭痛の原因は脳ではなく血管にあるため、アイスクリーム頭痛は永続的なダメージを与えたり、命を脅かしたりすることがないわけです。

    ◆アイスクリーム頭痛の症状とは?

    アイスクリーム頭痛の症状は以下の通り。

    ・冷たさにさらされると即座に痛みが発生し、30~60秒ほどで痛みがピークに達すること
    ・強烈な、刺すような痛みが前頭あるいは側頭にあること
    ・痛みが始まってから数秒から数分で痛みが消えること

    口蓋や喉の奥、鼻を通して冷たいものが三叉神経を活性化すると、この情報が脳全体に中継されるため、痛みは口や鼻ではなく頭に起こります。通常、アイスクリーム頭痛は前頭部で起こるものが最も強烈で、それが側頭部、後頭部に広がっていくとのこと。この時の痛みは「うずくような痛み」「刺すような痛み」と描写されることもあれば、偏頭痛持ちの人は「拍動痛」と表現することもあります。偏頭痛持ちの人はアイスクリーム頭痛を起こしやすい傾向があることを示す研究は複数あり、これは、偏頭痛持ちの人は三叉神経が敏感であり寒冷刺激によって三叉神経が活性化されやすいためだとGoldberg氏は説明しています。

    ◆アイスクリーム頭痛を防ぐには?
    Goldberg氏によると、アイスクリーム頭痛は特に治療を必要としないものですが、一方で防ぐことも難しいものとのこと。もちろん、冷たいアイスクリームを避けることは予防方法になりえますが、アイスクリーム頭痛を防ぐためにアイスクリームを食べないという手段をとる人は少ないはず。そこで取り得る方法として、とにかくゆっくり食べること、そしてアイスクリームなどを口蓋から遠ざけることが示されています。このほか、アイスクリーム頭痛が始まったら温かいお湯をゆっくりと飲むことや、舌を丸めて口蓋の温度に敏感な部分に当てて温めることなどを推奨している人もいるとのことです。

    no title

    https://gigazine.net/news/20190216-icecream-headache/
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    1: 野良ハムスター ★ 2019/01/09(水) 16:56:16.23 ID:Kb5kol4p
    掲載日:2019年1月8日

    北海道大学大学院薬学研究院の野村洋講師、京都大学大学院医学研究科の高橋英彦准教授、東京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二教授らの研究グループは、脳内のヒスタミン神経系を刺激する薬物をマウスあるいはヒトに投与すると、忘れてしまった記憶をスムーズに思い出せるようになることを発見しました。本研究成果は2019年1月8日付でBiological Psychiatry誌(オンライン版)に掲載されました。

    発表概要

    覚えてから長時間経過すると、記憶は思い出せなくなります。しかし、ふとした瞬間に思い出せることがあるように、一見忘れたように思える記憶であっても、その痕跡は脳内に残っていると考えられます。しかし忘れた記憶を自由に回復させる方法は存在しません。本研究グループは、脳内のヒスタミン神経系を活性化する薬が記憶に与える影響をマウスとヒトで調べました。その結果、記憶テスト前にヒスタミン神経系を活性化すると、忘れてしまった記憶でも思い出せるようになることを見出しました。この薬の働きには、嗅周皮質と呼ばれる脳領域の活動上昇が関わっていました。また、特にもともと記憶成績が悪い参加者ほど薬の効果が大きいことがわかりました。

    本研究成果は、脳内ヒスタミンや記憶のメカニズムの解明に有益であると共に、アルツハイマー病などの認知機能障害の治療薬開発の一助となることが期待されます。

    https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0111_00001.html

    詳しくはこちら
    https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400105359.pdf
    【【薬学】「忘れた記憶を復活させる薬」を発見 東大・京大・北大 】の続きを読む

    1: 次郎丸 ★ 2019/01/09(水) 00:16:34.22 ID:TvHtL6HY9
    かすかな記憶、薬で復活 認知機能障害治療に光
    毎日新聞 2019年1月8日 22時00分(最終更新 1月8日 22時57分)
    https://mainichi.jp/articles/20190108/k00/00m/040/218000c

     刺激物質ヒスタミンの分泌を脳内で促す薬を投与すると、「忘れたようなかすかな記憶」をスムーズに思い出せるようになることがマウスとヒトの実験で判明したと、北海道大などの研究チームが8日、米医学誌電子版に発表した。
    記憶力が悪い方が効果は大きかったといい、アルツハイマー病など認知機能障害の治療薬開発につながる可能性があるとしている。


     チームは、脳内の神経細胞で情報のやりとりにヒスタミンが使われ、記憶に関係している点に着目。マウス実験では、匂いや触感で触れた経験を判断する性質を利用し、実験箱で複数のおもちゃを入れ替えて観察した。

     3日経過すると、最初からあるおもちゃと入れ替え後のおもちゃを区別できなくなった。しかしヒスタミンの分泌を促進する薬を与えたところ両者を区別できるようになり、効果は1カ月後も続いた。

     人の実験では、ヒスタミンの分泌促進作用がある市販薬と偽薬(プラセボ)を活用。20~40代の男女38人に写真約100枚を見せ、1週間後に覚えているか確かめた。市販薬を投与した場合の正答率は46%で、偽薬投与を3%上回った。

     偽薬投与で最も成績が悪かったグループは、市販薬投与で正答率が約25%から約50%に向上。しかし最も成績の良かったグループの正答率は約60%から約40%に低下したという。

     チームは、ヒスタミン分泌で脳内の神経細胞全体が活性化され、記憶の断片をすくい取る感度が高まったと分析。ただし活性化による「ノイズ」で、鮮明な記憶を持つ人は逆に思い出しにくくなったのでは、と結論づけた。
    チームの野村洋・北大講師(神経科学)は「記憶のメカニズムの解明につながる成果だ」と話している。
    【【医学】‘’かすかな記憶” 薬で復活 認知機能障害治療に光 北海道大研究チーム 】の続きを読む

    1: しじみ ★ 2018/12/28(金) 13:18:22.86 ID:CAP_USER
    情報通信研究機構(NICT)は12月26日、攻撃行動に加担する人に心と脳の働きを調査し、その結果、人が攻撃に加担する程度とその人の社会的不安傾向が相関することを見出したと発表した。

    同成果は、NICT 脳情報通信融合研究センター(CiNet)の高見享佑 協力研究員(大阪府立西寝屋川高校教諭)、春野雅彦 研究マネージャーの研究グループによるもの。詳細は、英国科学雑誌「Social Cognitive and Affective Neuroscience」に掲載された。

    近年、SNSでの炎上や学校におけるいじめなど、攻撃行動が大きな社会問題になっている。こういった攻撃行動は、攻撃を主導する人のほかに、周りでこれに加担する人がいることで重大化すると考えられる。今回、研究グループではキャッチボール課題を考案し、脳の領域間結合を調べる安静時fMRIを用いて、攻撃に加担する人の心と脳の働きの一端を調査した。

    キャッチボール課題は4人グループで行われた。8セッション(1セッションの総投球数は8球)からなり、ボタン操作によって投げる相手とボールの強さ(Normal ballとStrong ballの2種)を選ぶことができる。被験者以外の3名(P1、P3、P4)はコンピュータプログラムにより制御されている。なお、Strong ballは球速が速いだけでなく、投げられた相手には格闘ゲームのような不快音が与えられ、次の投球ではStrong ballを投げられない仕組みになっている。

    P1とP3はセッション5まで、投球の偏りでP4に攻撃が向いていることを示すが、さらにセッション6と7では、「P4にもっとStrong ballを投げよう」または「P4にStrong ballを投げろ。そうしないと君に投げるよ」というメッセージを被験者に送ることで、攻撃行動していくようになっている。

    この課題に対する被験者の行動から、恒常的な攻撃欲求、仕返し、他者への同調、脅しへの服従、慣れの5要因について解析したところ、攻撃行動(P4へのStrong ball)へ加担を増やす要因は、他者への同調のみであることが明らかになったという。また、同調の程度と性格指標の相関から、社会的不安傾向との相関が見出された一方で、従来のアンケート結果から重要視されてきた共感性との相関は確認できなかったとしている。

    さらに、安静時fMRIで測定された脳の領域間結合強度と攻撃に加担する程度の相関について調べたところ、これと似た結果が得られたという。146個の脳領域について、これらの間の結合を検討したところ、扁桃体と側頭・頭頂接合部、前帯状皮質と後帯状皮質の2つの結合強度のみが相関を示したといい、扁桃体と前帯状皮質がともに不安に関係する脳部位とされることから、キャッチボール課題での行動解析で得られた結果とよく一致したとしている。

    研究グループでは今後、加担を超えた攻撃行動に関する心と脳のメカニズムの解明も一層進め、いじめなどの攻撃行動を減らすための情報処理技術の開発や脳計測によるその効果の検証などへの発展が期待されるとしている。


    ■考案されたキャッチボール課題の概要。被験者は全員P2を操作し、その他の3名はコンピュータで制御されている(出所:NICT Webサイト)
    no title

    ■キャッチボール課題の流れ。青い矢印がNormal ball、オレンジの矢印がStrong ballを示している。セッション2では恒常的な攻撃欲求、セッション3では仕返し、セッション4と5では他者への同調が、被験者の中にどれだけあるかが測定できる。(出所:NICT Webサイト)
    no title

    ■被験者の行動と5要因、心理指標との相関の解析結果。攻撃行動への加担には他者への同調があるとみられ、同調の程度と相関がある心理指標は、社会的不安傾向であると明らかになった。(出所:NICT Webサイト)
    no title


    https://news.mynavi.jp/article/20181227-747963/


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